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2010年1月27日

すみのえ超人  Vol.03「アートな超人」

 

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 奥田 優さん (奥田鮮魚店/店長)

 ●お店情報:「奥田鮮魚店」

 ●エリア:住之江区安立(安立本通り商店街) 

大阪市住之江区出身、住之江区在住。大阪芸術大学を卒業後、一般企業に就職。3年間勤めた後、25~6歳の時、単身フランス・パリへ。帰国後は、父の経営する奥田鮮魚店の手伝いを始め、現在は2代目店主を務める。音楽をこよなく愛する62歳。

 

 

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 今回の「すみのえ超人」は、住之江地区でも活気のある商店街のひとつ、安立商店街にある魚屋さんのご主人、奥田優さんです。

 

私たちが取材に行ったのは、土曜夜7時半頃。店じまいをすませたお店の並ぶ商店街を進むと、ちょうど真ん中あたりに、やさしい光の漏れる一軒のお店があります。そこが夜の奥田鮮魚店です。

でも、ガラス張りの扉の向こうにはお魚屋さんらしき風景が一つもありません。奧の壁一面にレコードが並べられ、その前にドンと置かれた巨大なスピーカーとターンテーブル。内装は白木で統一されていて、まるでオーディオの展示ルームといった趣です。

「ここは本当に魚屋なのだろうか。」と思いつつ入っていくと、入口には、ジャズ界の巨匠であるJOHN COLTRANEのクールなポスターが張ってあります。その横で、奥田さんもクールに「いらっしゃい、…まぁどうぞ」と迎えてくださり、店の中央にある大きなテーブルに案内していただきました。

 

 

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COLTRANEと奥田さんがあまりにクールでかっこよく迎えてくださったもので、インタビューも静かでクールなものになるのかなと思いきや、お話しも音楽もとてもカラフルでおしゃれで、楽しいものになりました。

そして、そのお話の中から溢れてくる“本当の奥田さん”を、“奥田さんの持つエネルギー”を、明らかにしてきました。

 

 

 

 

 

イカ焼きから始まる、音楽の集い 

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週末の夜、このお店には安立周辺のJazz 愛好家たちがあつまります。おしゃれな店内で皆さんがお気に入りのレコードを持ち寄り、グラスを傾けながら語り合う様子はほとんどJazz Barです。しかし、照明が消された残り半分の店内をよく見ると、そこには鮮魚の陳列ケースがありました!昼間は残り半分の照明も点灯して普段のお魚屋さんにもどります。平日は、仕入れの為に必ず4時半起きだという奥田さん。JazzBarのマスターではなく、間違いなく魚屋の主人です。昼と夜、全く別の顔を持つお魚屋さんなんですね。

 この音楽スペースを作った経緯をお伺いすると、3年前にイカ焼きを始めたことがきっかけとのことでした。もともとは、お客さんがイカ焼きを食べるスペースとして作ったそうですが、せっかく持っているからと立派なスピーカー、千枚を超えるレコードが「出番だ!」っと言わんばかりに2階からおりてきました。「イカ焼きを食べながらJazzが聴ける場所」なんて、他にはありません!

 

「音楽」は元気をくれる

そんな奥田さん、実は飲むのはあまり好きではないんだそうです。「飲まなくても音楽が聴ければ最高。」その言葉からは、純粋に音楽が好きだという気持ちと、奥田さんご本人のエネルギーが伝わってきます。

「元気がない時こそ音楽。」とおっしゃる奥田さん。落ち込んでいる時は落ち込むような曲をとことん聴くんだそうです。するとなんだか「溶け込んで、馴染んでくる。」こんな表現は、超人にしかできないですね。

「音楽は離されへん!」どんなに忙しくて疲れていても、平日店を閉めてから30分はココで音楽を聴くそうです。奥田さんの元気の源はそこにあり!です。

 

もう一つのアート

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昔ながらの魚屋!かと思いきや、魚屋を始めたのは両親の代からで、もとは、今の場所で美術陶器のお店を経営していたそうです。実は奥田さん自身も高校卒業後は大阪芸術大学に通っておられたんだとか。「これは僕がデザインした椅子!」と、にやにやしながら出してこられたミニチュアの椅子は、学生時代に椅子の授業で奥田さんが開発したもの。「これは気に入っていて大事に取ってある。」そう語る奥田さんから、笑顔がこぼれます。

「これも僕が作ったの」と次に出してこられたのが、なんと!今度はミニチュアではなく、実用サイズの椅子!「作っているときはほんとに楽しい。」と笑顔で語る奥田さんからは、やはりエネルギーが溢れていました。

 

小さい頃から思い描く「夢」は… 

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 「色んな人が仲良く平和な世界ができたら良いな…」BGMの流れる店内で語る奥田さんのその夢はとても大きく、しかし、なぜか叶ってしまうのでは…と感じてします。

「音楽ってやっぱり必要よ!世界平和の為に…」奥田さん自身、幅広いジャンルの音楽を聴いておられ、古・新だけでなく、国の違い、思いの違いも超えて、音楽を楽しんでおられます。奥田さんの語る姿を見ていると、なぜだかこちらが笑顔になってしまいます。もしかしたら、奥田さんの思い描く平和はこんな笑顔に溢れているのかもしれませんね!

 

 

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<椅子の写真>

超人の手掛けた椅子。この座り心地は、座った人の心もお尻もつかんで離しません。私も座った瞬間、思わず笑い声をあげてしまうほどでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 <JOHN COLTRANEのジャケット写真>

20歳、JazzのJ の字も知らない私にはこれ!と聴かせて下さったのが「JOHN COLTRANE」たまらなく渋い。巨大スピーカーで聴く音は目の前でライブをやっているようです。

 

 

 

 

 

 

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<アルバムKing Crimsonのジャケット写真

「わかんねぇだろ~、へへへっ♪」っと出してこられたこの1枚。取材時に着ていたTシャツもKing Crimsonのもの。フランスへ行っている時には、生でライブを見たそう。「α波が!!あれは最高のコンサート!!」これは一度聴いてみなければ!

 

 

 

 

<取材後記>

“世の中の商店街は元気がなくなっている”なんてよく聞きますが、私の目の前にいる奥田さんは音楽という生きがいをもっていて、こんなにも輝いていて…生まれ育ったこの安立の町で十二分に人生をたのしんでおられました!こんな生き方って本当に最高だな!っと、私は今回の取材でたくさんのエネルギーをいただきました!

 

 

<店舗情報>

奥田鮮魚店

〒559-0003 大阪市住之江区安立3-6-27

TEL/FAX 06-6671-5029

営業時間: 9:00すぎぐらい~17:20ぐらい

     イカ焼き 昼~17:00ぐらいまで

定休日:日、祝日、水or木(月により変動あり)